年に1回、歯科医院で定期健診をしています。
引っ越しをして、今年初めて行った歯科医院で、虫歯(？)を指摘されました。はっきり虫歯とは言われていないのですが、右上、右下、左上の歯の噛み合わせ部分の溝が黒くなっているので、削って詰めましょうとのことで、次回予約してきました。レントゲンは撮っていません。いずれもしみるなどの自覚症状は全くありませんでした。
確かに、前に通っていた歯科医院では、右上の奥歯を丁寧に磨くよう指導を受けていました。右下の黒くなっている部分はだいぶ前からこの状態なのを自覚していたのですが、引っ越し前に通っていた歯科医院でも、その前(大学時代)に通っていた歯科医院でも、虫歯だと指摘されたことはありませんでした。
ネットで調べてみると、着色の可能性もあるようなのですが、これは虫歯なのでしょうか。見た目は変わらないけれど着色から虫歯になることはあるのでしょうか。治療した歯は脆くなると聞くので、削らずに済むのなら削りたくないです。

大変良い質問だと思います。
その歯の程度を拝見していないので推測の域を出ませんが、恐らくCOという状態と思います。
Caries　Observation（虫歯を観察しておく）と申しまして、「それは虫歯ですか？〇か✕で答えてください」と言われれば〇つまり虫歯です。
「それはしっかり磨けば治りますか？」という質問をされたとすれば「少しは再石灰化する可能性はありますが基本的には✕いいえ」となります。
それでは「すぐ治療する必要がありますか？」という質問には「おそらく経過を見ればよいのでは」という不思議な答えになります。
虫歯であり、自然に治らないのに、今すぐ治療する必要がない！何とも不思議です。
ある虫歯の治療、例えばプラスチックの詰め物をした場合、仮に平均10年もつものとします。それをすぐにせずに3年経過を見た後、虫歯が進んできたのでその時に同じ治療をしたら10+3年で13年持つことになります。だったらこちらの方が良いでしょうという、医療経済学的観点からも推奨されるわけです。
ただし観察していると放置しているは大きな違いですので、相談者様の場合の様に奥歯の咬合面の小さな虫歯は、予防的考えからも充填しても良いかもしれません。
主治医とよく相談ください。